通貨の価値を表すFX相場

2国間で互いに異なる通貨を交換する際のレートが、FX相場(ForeignExchange Rate : 以下「FX相場」)です。ここでは、日本で最もなじみ深い米ドルの対円相場(以下「円相場」)を題材に、FX相場の成り立ちをいくつかの用語とともに説明します。

◆円高
1ヵ月前のFX相場が「1米ドル=100円」であったとします。このとき、米ドルを1米ドルにつき100円で円転(両替:米ドル→円)できた。また、円については、100円につき1米ドルにドル転(両替:円→米ドル)できたことを同表示レートは意味しています。

その後1ヵ月経過し、現在のFX相場は「1米ドル=90円」であったとしましょう。1ヵ月前の時点では日本から米国へ旅行に行く場合、日本円を米ドルに両替しようとすると、1米ドルあたり100円もかかった。それに対し、現在は90円の単価で済んでしまいます。

1ヵ月間で米ドルに対し円の価値が上昇しているのです。このことを“円高”といいます。

◆米ドル安
一方で、日本を訪れる米国人観光客の立場から見ると、日本での滞在に必要な円を準備するために、1ヵ月前は1米ドル当たり100円も購入できました。

しかし現在は、1米ドルがわずか90円にしかならないのです。これはこの1ヵ月間で米ドルの価値は円に対し下落していることを意味するのです。“米ドル安”が進行しているのです。

塚田達也の【Dealing FX】プライスアクショントレードマニュアル

FX相場は2つの通貨の交換レートであり、FX市場における両通貨の価値の比率を表します。

一方の通貨の価値が上昇すれば、同時に他方の通貨は価値下落する・・・すなわち、円相場の円高は米ドル安を伴うことになるのです。

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